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相続登記の義務化で何が変わる?罰則・期限・費用を徹底解説相続登記義務化とは?2024年4月から始まった新制度の概要

  • 執筆者の写真: 一般社団法人日本不動産管財
    一般社団法人日本不動産管財
  • 2024年1月12日
  • 読了時間: 5分

更新日:4 日前

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。これまで任意だった不動産の名義変更が、法律で必須となったのです。

この制度変更により、相続で不動産を取得した相続人は、相続を知った日から3年以内に登記申請をしなければなりません

過去に相続した不動産についても、2027年3月31日までに登記が必要です。これは2024年4月以前に相続した物件も対象となる重要なポイントです。



なぜ相続登記が義務化されたのか?所有者不明土地問題の深刻さ

日本全国で所有者不明土地の面積は九州本島を超える約410万ヘクタールに達しています。これは国土の約22%に相当する深刻な問題です。

所有者不明土地が引き起こす主な問題:

• 公共事業の遅延(道路建設、災害復旧工事などが進まない)

• 空き家問題の深刻化(管理者不在による倒壊リスク)

• 土地の有効活用の妨げ(再開発や売買ができない)

• 固定資産税の徴収困難(自治体の税収減少)

これらの問題を解決するため、国は相続登記の義務化に踏み切りました。



相続登記をしないとどうなる?10万円以下の過料と実務上のデメリット

法的な罰則

正当な理由なく3年以内に相続登記をしない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

ただし、以下の場合は「正当な理由」として認められます:

• 相続人が多数で手続きに時間がかかる場合

• 遺言の有効性が争われている場合

• 相続人の一部が認知症等で手続きが困難な場合

• 相続登記義務者が重病等の場合


実務上の重大なデメリット

1. 不動産の売却ができない 登記名義が被相続人のままでは、不動産の売買契約ができません。

2. 不動産を担保にした借入れが不可能 住宅ローンや事業資金の借入れ時に、担保設定ができません。

3. 相続関係が複雑化するリスク 時間が経つほど相続人が増え、手続きが困難かつ高額になります。

4. 第三者に権利を主張できない 登記がないと、第三者に対して所有権を証明できません。



相続登記の手続き方法と必要書類一覧

基本的な必要書類

【必ず必要な書類】

• 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本

• 被相続人の住民票の除票

• 相続人全員の現在の戸籍謄本

• 相続人全員の印鑑証明書

• 不動産を取得する相続人の住民票

• 固定資産評価証明書

• 登記申請書

【ケースによって必要な書類】

• 遺産分割協議書(遺産分割をした場合)

• 遺言書(遺言がある場合)

• 相続放棄申述受理証明書(相続放棄者がいる場合)


手続きの流れ

1. 相続人の確定(1〜2週間) 戸籍謄本を収集し、法定相続人を確認

2. 相続財産の調査(1〜2週間) 不動産の登記事項証明書を取得し、現在の登記状況を確認

3. 遺産分割協議(1〜3ヶ月) 相続人全員で不動産の分け方を決定

4. 必要書類の収集(2〜4週間) 上記の書類を市区町村役場等で取得

5. 登記申請(1〜2週間) 法務局に申請書と必要書類を提出



相続登記にかかる費用の内訳と節約方法

必ずかかる費用

1. 登録免許税 不動産の固定資産税評価額 × 0.4%

(例)評価額3,000万円の不動産 → 12万円

2. 必要書類の取得費用 • 戸籍謄本:450円〜750円/通

• 住民票:300円程度/通

• 印鑑証明書:300円程度/通

• 固定資産評価証明書:400円程度/通

合計:5,000円〜15,000円程度


専門家に依頼した場合の費用

司法書士報酬の相場

• 単純な相続:5万円〜10万円

• 遺産分割協議書作成込み:10万円〜15万円

• 相続人が多数・複雑な案件:15万円〜30万円


費用を節約する方法

1. 自分で手続きを行う 法務局の無料相談を活用すれば、専門家費用を節約できます。

2. 相続登記促進の補助金を活用 一部の自治体では補助金制度があります(上限5〜10万円程度)。

3. 法定相続情報証明制度を利用 一度の手続きで複数の相続手続きに使える証明書を無料で取得できます。



「相続人申告登記」制度で義務を簡単に果たす方法

相続登記が難しい場合の**救済措置として「相続人申告登記」**があります。

相続人申告登記のメリット

• 相続人一人で申請可能(他の相続人の協力不要)

• 必要書類が少ない(戸籍謄本と住民票程度)

• 費用が安い(登録免許税不要)

• オンライン申請可能

注意点

この制度はあくまで義務履行の暫定措置です。

• 所有権は移転しない

• 不動産の売却や担保設定はできない

• 最終的には正式な相続登記が必要



相続登記義務化に関するよくある質問(Q&A)

Q1. 相続登記の期限3年を過ぎてしまったらどうなりますか?

A. すぐに過料が科されるわけではありません。法務局から催告があり、それでも応じない場合に過料の対象となります。気づいた時点で速やかに手続きを進めましょう。

Q2. 相続した不動産が遠方にある場合はどうすればいいですか?

A. オンライン申請や郵送申請が可能です。また、不動産所在地の司法書士に依頼することもできます。

Q3. 相続人の一人が行方不明の場合はどうすればいいですか?

A. 家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てるか、失踪宣告の手続きを行います。これは「正当な理由」として認められます。

Q4. 固定資産税評価額が低い不動産も登記が必要ですか?

A. 評価額に関わらず、すべての不動産で相続登記が義務となります。山林や農地も対象です。

Q5. 共有名義の不動産はどうなりますか?

A. 共有持分についても相続登記が必要です。他の共有者の同意は不要で、自分の持分のみ登記できます。



まとめ:相続登記は早めの対応が重要

相続登記の義務化により、2024年4月以降は3年以内の登記が法的義務となりました。

放置すると10万円以下の過料だけでなく、不動産の売却や活用ができないなど、多くのデメリットがあります。

今すぐ確認すべきこと:

□ 相続した不動産の有無を確認

□ 登記簿上の名義人を確認

□ 2027年3月31日の期限を意識

□ 必要に応じて専門家に相談


相続登記は複雑に見えますが、法務局の無料相談や相続人申告登記などの支援制度を活用すれば、思っているより簡単に手続きできます。

早めの対応で、将来のトラブルを防ぎましょう。

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