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【2026年最新版】山林引き取りサービス完全ガイド

  • 執筆者の写真: 一般社団法人日本不動産管財
    一般社団法人日本不動産管財
  • 2025年12月26日
  • 読了時間: 14分

更新日:1月5日


売れない山林を確実に手放す方法|費用相場・業者比較・注意点を徹底解説


「相続した山林を手放したいが、どこに相談すればいいかわからない」

「固定資産税の負担から解放されたい」

「子どもに負の遺産を残したくない」

このようなお悩みを抱えている方は少なくありません。

日本には約900万ヘクタールの私有林が存在し、その多くが相続によって管理が難しくなっています。2024年4月からは相続登記が義務化され、正当な理由なく申請を怠ると10万円以下の過料が科される可能性があります。

本記事では、売れない山林を確実に処分するための「山林引き取りサービス」について、仕組みから費用相場、業者の選び方まで徹底的に解説します。


目次



1. 山林引き取りサービスとは?基本を理解する

山林引き取りサービスの定義

山林引き取りサービスとは、売却が困難な山林や原野などの不動産を、所有者から有償で引き取るサービスです。通常の不動産売買では買い手がつかない土地を、専門業者が費用を受け取って引き取り、所有権を移転します。

一般的な不動産取引では「売主がお金を受け取る」のに対し、山林引き取りサービスでは「所有者がお金を支払って土地を手放す」という点が大きな違いです。

サービスが生まれた背景

日本では高度経済成長期に投資目的で山林や原野を購入する「原野商法」が流行しました。「将来値上がりする」という触れ込みで購入された土地の多くは、実際には資産価値がほとんどなく、現在では相続によって次世代に引き継がれています。

また、かつては林業で活用されていた山林も、木材価格の下落や林業従事者の減少により、管理放棄される事例が増加しています。

引き取り後の土地の活用方法

引き取られた山林は、以下のような形で活用されることがあります。

  • 林業用地としての再生・植林活動

  • 太陽光発電所の用地

  • キャンプ場やアウトドア施設の開発

  • 企業の森林保全活動(CSR活動)

  • カーボンクレジット事業への活用



2. なぜ山林は売れないのか?5つの理由

理由1:需要が極めて限定的

山林は一般的な宅地と比べて需要が非常に少なく、すべての不動産会社が取り扱っているわけではありません。林業従事者の減少や木材価格の低迷により、山林を購入したいという買い手を見つけること自体が困難です。

理由2:価値の判断が難しい

山林の価値は、立木の種類・樹齢・生育状況、接道条件、傾斜、アクセスの良さなど、多くの要素によって決まります。専門知識がなければ適正な価格を算出することが困難であり、不動産会社も敬遠しがちです。

理由3:境界が不明確

山林は広大な面積を持つことが多く、隣地との境界が明確でないケースが大半です。境界確定には測量が必要ですが、山林の測量費用は数十万円から数百万円に及ぶこともあり、この費用が売却のハードルとなります。

理由4:アクセスの問題

山林の多くは公道に接しておらず(未接道)、車両でのアクセスが困難な場所にあります。このような土地は建築や開発ができないため、買い手がつきにくい傾向があります。

理由5:管理コストの負担

山林を購入しても、草刈り・伐採・害虫駆除などの管理費用が継続的に発生します。買い手にとっては取得後の負担が大きく、購入を躊躇する要因となっています。



3. 山林を手放す4つの方法を徹底比較

方法1:不動産会社への売却

立地条件が良く、林業や開発に適した山林であれば、不動産会社を通じて売却できる可能性があります。ただし、1ヘクタール(10,000㎡)以上の規模がないと取り扱ってもらえないケースが多いです。

方法2:相続土地国庫帰属制度の利用

2023年4月からスタートした制度で、相続または遺贈で取得した土地を国に引き渡すことができます。ただし、厳しい審査要件があり、すべての土地が対象となるわけではありません。

方法3:自治体・法人への寄付

自治体や公益法人に土地を寄付する方法です。ただし、自治体が山林の寄付を受け入れるケースは極めて稀であり、実現可能性は低いのが現状です。

方法4:山林引き取りサービスの利用

専門業者に費用を支払って山林を引き取ってもらう方法です。他の方法では処分できない土地でも、確実に手放すことが可能です。



4. 相続土地国庫帰属制度との違い

2023年4月に施行された「相続土地国庫帰属制度」は、相続した不要な土地を国に引き渡せる画期的な制度です。しかし、すべての土地が対象となるわけではなく、厳しい審査要件が設けられています。

国庫帰属制度で引き取れない土地

  • 相続以外で取得した土地

  • 建物が存在する土地

  • 担保権や使用収益権が設定されている土地

  • 他人の利用が予定されている土地(通路など)

  • 土壌汚染がある土地

  • 境界が明らかでない土地

  • 崖がある土地で管理に過分の費用・労力がかかる土地

  • 工作物、車両、樹木などが地上に存在する土地



5. 主な不動産引き取りサービス業者一覧【全20社以上】

国土交通省の調査によると、インターネット上で確認できるだけでも59社以上の不動産引き取り業者が存在します。以下に主な業者を紹介します。

やまねこ不動産株式会社

2017年に「所有権放棄サポートセンター」としてサービスを開始した老舗業者。代表の溝口氏が宅建業者として自ら引き取りを行っています。測量や境界明示が不要で、そのままの状態で引き取り可能としている点が特徴。市街地以外の山林で固定資産税が少額の場合、登記費用込みで約70万円程度が目安とされています。

LandIssues株式会社(ランドイシューズ)

「遊休資産をゼロへ」を掲げ、売れない不動産の引き取りと再生事業を行う会社。2025年6月時点で1,200筆以上の土地を引き取った実績があります。引き取った土地の一部を「秘密基地計画」などの再生事業で活用している点が特徴的です。

株式会社EINZ(不動産引き取りSOS)

「トラブル不動産SOS」を運営する不動産会社。売れない不動産全般の引き取りに対応しています。オンラインでの手続きにも対応しており、来社が困難な場合でも利用可能です。

YAMAKAS(山林引取サービス)

運営:メディコム株式会社。場所が不明な山林や未接道の山林、先祖名義のままの山林など、条件の悪い土地も引き取り可能としています。

株式会社KLC

「不動産会社でも手を出せない不動産」を専門に扱う会社。これまで4,000件以上の相談実績があり、代表がYouTubeチャンネル「相続の鉄人」で負動産問題についての情報発信を行っています。

株式会社AlbaLink(アルバリンク)

東京プロマーケット市場に上場している不動産会社。空き家や訳あり物件の買取を中心に、年間3,000件以上の相談を受けています。主に買取事業がメインですが、資産価値のない土地については有料引き取りも行っています。

株式会社I'm For You(アイムフォーユー)

弁護士・税理士・司法書士・行政書士と連携した不動産引取サービス。全国対応で、山林だけでなく農地の引き取りにも対応しています。

負動産の窓口(弁護士荒井達也)

相続土地国庫帰属制度の専門家として知られる弁護士が運営。日本弁護士連合会の専門チームの一員として制度制定にも関与した実績があり。

一般社団法人日本不動産管財

収益を目的としない非営利団体として、中立的な立場から不動産の処分をサポート。売却可能性の調査から、相続土地国庫帰属制度の対象可否、自治体への寄付可能性まで、複数の選択肢を無料で調査してくれる点が特徴です。

営利目的ではないため、引き取り以外の方法で解決できる場合はそちらを優先的に提案するなど、所有者の利益を第一に考えた対応が期待できます。実際に引き取った山林の管理(草刈り、伐採など)を自ら継続的に行っている点も、責任を持って土地を引き受ける姿勢の表れといえます。

不動産直売所

空き家や土地などの売れない不動産の引き取りを行うサービス。詳細な情報はホームページで確認が必要です。

恵比寿商会株式会社

売れない不動産の引き取りを行う業者の一つです。

合同会社新翔

空き家や土地などの不動産引き取りサービスを提供しています。

インターネットを通じて売れない不動産の引き取りサービスを展開しています。

武不動産イエゾー

不動産の引き取りサービスを提供する業者です。

手放し負動産

負動産(売れない不動産)専門の引き取りサービスを行っています。

株式会社パル企画

空き家や土地などの不動産引き取りを行う業者の一つです。

リクレイム合同会社

不動産の引き取りサービスを提供しています。

トーア住販株式会社

不動産の買取・引き取りサービスを展開しています。

不要不動産・訳あり物件相談センター

訳あり物件や不要不動産の相談・引き取りを行うサービスです。



6. 山林引き取りサービスの費用相場

山林引き取りサービスの費用は、土地の条件によって大きく異なります。国土交通省の調査によると、引き取り費用は15万円から500万円程度が相場とされています。

費用を左右する主な要因

  1. 土地の面積:広いほど費用が高くなる傾向(価値のない山林に限る)

  2. 所在地:管理負担が大きい場所ほど費用が高い

  3. 筆数:複数筆の場合、登記費用が増加

  4. 建物の有無:建物付きは解体費用が加算される場合あり

  5. 権利関係:共有名義や抵当権設定がある場合は費用増

  6. 引き取り後の管理体制:継続的な管理を行う業者は適正な費用設定



7. 【重要】安すぎる業者・一律価格の業者に注意

山林引き取りサービスを選ぶ際、「費用が安い業者が良い」と単純に考えるのは危険です。以下のような業者には十分な注意が必要です。

安すぎる業者の問題点

山林を引き取った後は、継続的な管理が必要です。草刈り、伐採、越境樹木の処理、固定資産税の支払いなど、年間を通じて様々なコストが発生します。

引き取り費用が極端に安い業者は、引き取り後の管理を全く行っていない可能性が高いのです。

管理放棄された山林はどうなるか

管理されない山林は、以下のような問題を引き起こします。

  • 樹木が道路や隣地に越境し、近隣トラブルの原因に

  • 倒木や土砂崩れのリスクが高まる

  • 害虫の発生源となる

  • 不法投棄の温床となる

引き取り業者が管理を放棄した場合でも、元の所有者に責任が及ぶことはありません。しかし、社会問題として山林の荒廃が進むことは、誰にとっても望ましいことではありません。

一律価格の業者も要注意

「どんな土地でも一律○○万円」という業者も注意が必要です。山林の状態は千差万別であり、本来は個別に調査・見積もりを行うべきです。

一律価格の業者は、コスト削減のために十分な調査を行わず、引き取り後の管理計画も立てていない可能性があります。

業者廃業のリスク

安すぎる費用で引き取りを続けていると、業者の経営が立ち行かなくなり、廃業してしまうリスクがあります。

廃業のパターンとしては、最初から廃業を計画していた「計画倒産」、代表者の高齢化による廃業、土地の管理費をまかないきれなくなったケースなどが考えられます。

業者が廃業した場合、引き取られた山林は放置されることになり、結局は社会問題として残ってしまうのです。

適正な費用の目安

引き取り後も継続的に管理を行う責任ある業者の場合、ある程度の費用がかかるのは当然のことです。

費用の安さだけで業者を選ぶのではなく、「引き取り後にどのような管理を行うのか」を確認することが重要です。



8. 失敗しない業者選びの7つのポイント

ポイント1:山林の実績があるか

不動産引き取り業者は、空家や宅地を中心としている場合があり、山林に精通しているかが重要です。

ポイント2:引き取り後の管理体制を確認する

最も重要なポイントです。引き取った土地をどのように管理するのか、具体的に確認しましょう。実際に草刈りや伐採を行っている様子をホームページやブログで公開している業者は信頼度が高いといえます。

ポイント3:追加費用を請求されないか

引き取り費用を明確に説明してくれる業者を選びましょう。契約後に追加費用を請求されないか、事前に確認することが重要です。

ポイント4:法人形態と運営実態を確認する

会社の確認をしましょう。法人番号検索サイトで実在する法人か確認できます。また、一般社団法人や非営利団体の場合、営利目的ではないため、比較的中立的な対応が期待できます。

ポイント5:引き取り後の土地の扱いを確認する

引き取った土地をどのように活用するのか確認しましょう。再生事業や森林保全活動など、具体的な活用計画を持っている業者は信頼性が高いです。外国人への転売を行わない方針の業者も増えています。

ポイント6:契約書の内容を確認する

契約前に契約書の内容を詳細に確認しましょう。特に、所有権移転の時期、費用の支払い時期、キャンセル条件などは重要なポイントです。

ポイント7:他の選択肢も提案してくれるか

優良な業者は、引き取りだけでなく、売却や国庫帰属制度など他の選択肢も含めて最適な方法を提案してくれます。引き取りを強引に勧める業者は避けた方が良いでしょう。



9. 山林引き取りサービス利用の流れ

STEP1:問い合わせ・相談

まずは業者のホームページや電話から問い合わせを行います。初回相談は無料の業者がほとんどです。

STEP2:必要書類の提出

見積もりに必要な書類を提出します。※業者による異なります

  • 固定資産税の課税明細書(または名寄帳)

  • 登記簿謄本(全部事項証明書)

  • 公図・地積測量図(あれば)

STEP3:見積もり

提出した書類をもとに、引き取り費用の見積もりが行われます。見積もり期間は業者によって異なりますが、1週間から1ヶ月程度が一般的です。

STEP4:契約

見積もり金額に納得したら、契約手続きに進みます。契約書の内容を十分に確認しましょう。

STEP5:費用の支払い・所有権移転登記

所有権移転登記が行われます。登記完了後、登記完了証が発行され、手続きは完了です。



10. 山林を放置するリスクと所有者責任

リスク1:民事上の損害賠償責任

民法第717条により、倒木や土砂崩れによって第三者に損害を与えた場合、数千万円の賠償責任を負う可能性があります。2021年の熱海土石流災害では、土地の前所有者と現所有者に対して64億円の損害賠償請求がなされています。

リスク2:固定資産税の継続負担

山林を所有している限り、毎年固定資産税を支払う必要があります。

リスク3:相続時の問題

2024年4月から相続登記が義務化され、正当な理由なく3年以内に登記しないと10万円以下の過料が科されます。



11. よくある質問(FAQ)

Q1. 山林引き取りサービスは怪しくないですか?

A. 適正に運営されている業者を選べば、安心して利用できます。ただし、一部には悪質な業者も存在するため、本記事で紹介したポイントを参考に、慎重に業者を選びましょう。

Q2. 費用が安い業者を選ぶべきですか?

A. 費用の安さだけで選ぶのは危険です。引き取り後の管理体制を確認し、継続的に責任を持って土地を管理してくれる業者を選ぶことが重要です。

Q3. 場所がわからない山林でも引き取ってもらえますか?

A. 多くの業者は、登記簿謄本や課税明細書があれば、現地が不明でも引き取り可能としています。

Q4. 宅建業の免許を持っている業者を選ぶべきですか?

A. 山林の売買は宅地建物取引業法の規制対象外であり、宅建免許は必須ではありません。宅建免許の有無よりも、引き取り後の管理体制や費用の透明性を重視して業者を選ぶことをお勧めします。

Q5. 引き取り後に追加費用を請求されることはありますか?

A. 優良な業者は、見積もり時に提示した金額以外の費用を請求しません。契約前に必ず確認しましょう。



12. まとめ

山林引き取りサービスは、売却が困難な山林を確実に手放すことができる有効な選択肢です。

業者選びでは、費用の安さだけで判断せず、引き取り後の管理体制を重視することが重要です。安すぎる業者や一律価格の業者は、引き取り後の管理を行っていない可能性があり、結果として山林の荒廃につながる恐れがあります。

特に、引き取り以外の選択肢(売却、国庫帰属制度など)も含めて提案してくれる業者は、所有者の利益を第一に考えている証拠といえます。

2024年4月からは相続登記が義務化され、山林の放置はますます難しくなっています。今すぐ専門家に相談することをお勧めします。


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