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草刈り費用は1回いくら?業者相場から半額にする裏ワザまで

  • 執筆者の写真: 一般社団法人日本不動産管財
    一般社団法人日本不動産管財
  • 2023年12月26日
  • 読了時間: 16分

更新日:2 日前


草刈りを業者に頼むと1回いくらかかるのか、どうすれば費用を抑えられるのか、お悩みではありませんか?この記事では、草刈り業者の最新相場から、費用を半額以下にする実践的な方法まで、実例を交えて徹底解説します。


この記事でわかること:

  • 面積・状況別の具体的な費用相場

  • 費用を50%以上削減する7つの方法

  • 空き地・相続物件の草刈り義務と罰則

  • 信頼できる業者の選び方

  • よくあるトラブルと対処法


目次

  1. 草刈り業者の費用相場

  2. 費用が高くなる5つの要因

  3. 草刈り費用を半額にする7つの実践方法

  4. 空き地・相続物件の草刈り義務と罰則

  5. 信頼できる業者の選び方

  6. 自分で草刈りする場合のコストと注意点

  7. よくあるトラブル事例と対処法

  8. FAQ:草刈りに関するよくある質問



1. 草刈り業者の費用相場

1-1. 面積別の料金相場

面積

料金相場

作業時間

30㎡未満(約10坪)

8,000〜15,000円

1〜2時間

30〜50㎡(10〜15坪)

12,000〜20,000円

2〜3時間

50〜100㎡(15〜30坪)

15,000〜30,000円

3〜4時間

100〜200㎡(30〜60坪)

25,000〜50,000円

4〜6時間

200〜300㎡(60〜90坪)

40,000〜70,000円

6〜8時間

300〜500㎡(90〜150坪)

60,000〜100,000円

1〜2日

500㎡〜1,000㎡

100,000〜180,000円

2〜3日

1,000㎡以上

150,000円〜(応相談)

3日以上

重要: これは平地で草丈50cm程度の標準的な状況での相場です。条件によって大きく変動します。


1-2. 料金体系の種類

①面積単価方式

  • 相場:100〜300円/㎡

  • 広い土地に適している

  • 明朗会計でわかりやすい

②時間単価方式

  • 相場:3,000〜6,000円/時間

  • 小規模な作業向き

  • 作業時間が読めない場合に不利

③坪単価方式

  • 相場:300〜1,000円/坪

  • 地方で多い料金体系

  • 1坪=約3.3㎡

④パック料金方式

  • 年間契約で割引

  • 定期的な草刈りが必要な場合にお得


1-3. 地域別の相場の違い

都市部(東京・大阪・名古屋など):

  • 100㎡:20,000〜40,000円

  • 人件費が高いため相場も高め

地方都市:

  • 100㎡:15,000〜30,000円

  • 都市部の70〜80%程度

山間部・過疎地:

  • 100㎡:12,000〜25,000円

  • 業者が少なく、遠方料金がかかる場合も


1-4. 季節による料金変動

繁忙期(5月〜9月):

  • 通常料金の110〜130%

  • 予約が取りにくい

  • 特に6〜7月は超繁忙期

閑散期(11月〜3月):

  • 通常料金の80〜90%

  • 予約が取りやすい

  • 交渉の余地あり

狙い目: 10月と4月は比較的安く、草も伸びていない時期なので効率的。



2. 費用が高くなる5つの要因

要因1:草の高さと密度

草丈

料金への影響

30cm以下

基本料金

30〜50cm

+10〜20%

50〜100cm

+30〜50%

100cm〜150cm

+50〜100%

150cm以上

+100〜200%

実例: 50㎡の空き地で草丈が150cmに達していたケース

  • 通常料金:15,000円

  • 実際の請求:40,000円(+166%)

  • 理由:刈払機では対応できず、草刈り鎌と手作業が必要


要因2:地形と傾斜

平地: 基本料金

傾斜地:

  • 10度以下:+10〜20%

  • 10〜20度:+30〜50%

  • 20度以上:+50〜100%

段差・複雑な地形:

  • 段差3ヶ所以上:+20〜40%

  • 起伏が激しい:+30〜60%


要因3:障害物の多さ

追加料金が発生する障害物:

  • 石や岩:+5,000〜20,000円

  • 廃材や粗大ゴミ:+10,000〜50,000円

  • 倒木:+20,000〜100,000円

  • 樹木の根や切り株:+5,000〜30,000円

実例: 相続した空き地に廃材と古いタイヤが放置されていたケース

  • 草刈り基本料金:25,000円

  • 障害物撤去:35,000円

  • 廃材処分費:40,000円

  • 合計:100,000円


要因4:刈り草の処分方法

処分方法

追加費用

刈り倒しのみ(その場放置)

0円(基本料金に含む)

草を集めて山積み

+3,000〜10,000円

ゴミ袋に詰める

+5,000〜15,000円

運搬・処分込み

+10,000〜50,000円

注意:

  • 100㎡で刈り草は軽トラック1〜2台分

  • 処分費は容積と重量で決まる

  • 自治体によっては受け入れ不可


要因5:アクセスの悪さ

追加費用が発生するケース:

  • 道路に面していない:+10〜30%

  • 重機が入れない:+20〜50%

  • 駐車場がない:+5,000〜15,000円(駐車料金)

  • 遠方(市街地から30km以上):+5,000〜20,000円



3. 草刈り費用を半額にする7つの実践方法

方法1:閑散期(冬季)に依頼する

削減効果:10〜30%

冬場(11月〜3月)は草刈り業者の閑散期です。

メリット:

  • 料金交渉がしやすい

  • 希望日時が通りやすい

  • 業者の対応が丁寧

実例: 夏の見積もり:35,000円 冬の見積もり:24,000円 節約額:11,000円(31%削減)

さらに効果的: 「来年も継続で依頼する予定」と伝えると、さらに割引してもらえる可能性大。


方法2:複数業者から相見積もりを取る

削減効果:20〜40%

必ず3〜5社から見積もりを取りましょう。

見積もり比較の実例(100㎡の空き地):

  • A社:45,000円(処分費込み)

  • B社:28,000円(刈り倒しのみ)

  • C社:35,000円(処分費込み)

  • D社:52,000円(処分費込み)

  • E社:26,000円(刈り倒しのみ)

選択: E社に依頼し、刈り草処分は自分で実施 最終費用:26,000円(A社比42%削減)

見積もり取得のコツ:

  • オンライン一括見積もりサイトを活用

  • 見積もりは無料の業者を選ぶ

  • 詳細な状況(写真・面積・草丈)を伝える


方法3:シルバー人材センターを活用

削減効果:30〜50%

地域のシルバー人材センターは、民間業者より大幅に安い料金設定です。

料金相場:

  • 時間単価:1,000〜1,500円

  • 一般業者の50〜60%程度

100㎡の草刈りの比較:

  • 一般業者:30,000円

  • シルバー人材:15,000円

  • 節約額:15,000円(50%削減)

メリット:

  • 料金が安い

  • 丁寧な作業

  • 地域貢献

デメリット:

  • 予約が取りにくい(人気)

  • 繁忙期は断られることも

  • 重機が必要な大規模作業は不向き

利用方法: お住まいの市町村のシルバー人材センターに電話で問い合わせ


方法4:刈り草処分を自分で行う

削減効果:10,000〜50,000円

刈り草の処分費用は意外と高額です。

自分で処分する方法:

①自治体の可燃ゴミで出す

  • 費用:ゴミ袋代のみ(500〜2,000円)

  • 注意:乾燥させて容積を減らす

  • 自治体により規定が異なる

②自治体の草木ゴミ収集を利用

  • 費用:無料〜数千円

  • 事前予約が必要な自治体も

③コンポスト化する

  • 費用:コンポスト容器代(5,000〜15,000円)

  • 長期的には堆肥として再利用可能

④焼却(野焼き)

  • 原則禁止(廃棄物処理法違反)

  • 農業・林業・風俗慣習の例外あり

  • 近隣トラブルの原因に

  • 罰則:5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金

実例: 200㎡の空き地の刈り草処分

  • 業者に依頼:35,000円

  • 自分で乾燥→ゴミ袋20袋:2,000円

  • 節約額:33,000円


方法5:定期契約で年間割引を受ける

削減効果:15〜30%

年間契約を結ぶと、1回あたりの単価が下がります。

年3回契約の比較:

  • 都度依頼:30,000円×3回=90,000円

  • 年間契約:25,000円×3回=75,000円

  • 節約額:15,000円(17%削減)

さらにお得な契約例:

  • 年4回以上:20〜30%割引

  • 複数年契約:25〜35%割引


方法6:隣人と共同で依頼する

削減効果:10〜25%

隣接する土地の所有者と一緒に依頼すると、業者の移動コストが削減され割引してもらえます。

実例: 自分の土地100㎡+隣人の土地100㎡

  • 個別依頼:30,000円×2=60,000円

  • 共同依頼:50,000円(25,000円ずつ)

  • 節約額:10,000円/人(17%削減)


方法7:自分で草刈りする

削減効果:50〜100%

最も費用を抑えられるのは自分で作業することです。

必要な初期投資:

道具

購入費用

レンタル費用

刈払機(エンジン式)

15,000〜40,000円

3,000〜5,000円/日

刈払機(電動式)

8,000〜25,000円

2,000〜3,000円/日

草刈り鎌

1,000〜3,000円

-

防護メガネ

500〜2,000円

-

作業着・手袋

3,000〜8,000円

-

燃料(混合ガソリン)

1,500円/2L

-

合計(購入)

29,000〜80,000円

5,000〜8,000円/日

年間3回草刈りする場合の5年間コスト比較:

方法

5年間の総コスト

業者に毎回依頼

450,000円(30,000円×15回)

刈払機購入して自分で

30,000円(購入)+燃料費22,500円=52,500円

節約額

397,500円

注意点:

  • 100㎡以上は体力的にきつい

  • 傾斜地や障害物がある場合は危険

  • 刈払機の操作には慣れが必要

  • 騒音で近隣トラブルの可能性

50㎡以下の小規模なら、手作業(草刈り鎌)も選択肢

  • 費用:1,000〜3,000円のみ

  • 静かで近隣に迷惑をかけない

  • 時間はかかる(50㎡で3〜5時間)



4. 空き地・相続物件の草刈り義務と罰則

4-1. 法的義務について

民法717条(土地工作物責任): 土地の所有者は、その土地を適切に管理する責任があります。

適用される可能性があるケース:

  • 雑草が道路に繁茂し通行を妨げる

  • 害虫(ハチ、ダニ等)の発生源となる

  • 火災の危険性がある

  • 景観を著しく害する


4-2. 自治体の条例による規制

多くの自治体が「空き地の適正管理条例」を制定しています。

典型的な条例内容:

  1. 年に1〜2回以上の草刈り義務

  2. 草丈を50cm以下に保つ

  3. 近隣からの苦情があった場合の対応義務

違反した場合:

  1. 指導・勧告

  2. 命令(氏名公表の場合も)

  3. 行政代執行(強制的な草刈り)

  4. 費用請求+過料(罰金)


4-3. 行政代執行の実例

A市の事例(2024年):

  • 3年間放置された500㎡の空き地

  • 近隣住民から苦情が殺到

  • 所有者への指導を3回実施→無視

  • 行政代執行を実施

  • 費用請求:180,000円

  • 過料:50,000円

  • 合計負担:230,000円

B町の事例(2023年):

  • 相続した山林の入口部分(100㎡)を放置

  • ハチの巣ができて近隣住民が刺される

  • 損害賠償請求:120万円

  • 治療費+慰謝料を所有者が負担

重要: 草刈りを怠ると、通常の費用の2〜3倍以上の出費になる可能性があります。


4-4. 放置した場合のリスクまとめ

リスク

発生確率

潜在的損失

行政代執行

10〜50万円

損害賠償請求

低〜中

10〜数百万円

火災による責任

数百〜数千万円

不法投棄の撤去命令

10〜100万円

近隣トラブル

精神的負担大

結論: 年数万円の草刈り費用をケチると、将来的に数十万円〜数百万円の損失を被る可能性があります。



5. 信頼できる業者の選び方

5-1. 確認すべき5つのポイント

①損害賠償保険の加入

必須条件です。

作業中のトラブル例:

  • 飛び石で隣家の窓ガラスを破損

  • 誤って水道管を切断

  • 車に傷をつけた

保険未加入の業者だと、トラブル時に所有者が負担する可能性があります。

②明確な見積もり

良い業者の見積もり:

  • 作業内容が詳細に記載

  • 追加費用の条件が明記

  • 作業時間の目安

  • 刈り草処分費の内訳

悪い業者の見積もり:

  • 「一式」としか書いていない

  • 口頭のみで書面なし

  • 異常に安い(後から追加請求)

③作業実績と口コミ

確認方法:

  • Googleマップの口コミ

  • ホームページの施工事例

  • 知人の紹介

  • 地域の評判

警戒すべき業者:

  • 口コミが全くない

  • 住所・電話番号が不明確

  • ホームページがない(個人業者は除く)

④適切な装備と資格

確認すべき装備:

  • 刈払機の状態(整備されているか)

  • 安全装備(ヘルメット、防護服等)

  • 廃材処理の許可証(産廃運搬許可)

あると安心な資格:

  • 草刈り機取扱作業者

  • 刈払機作業従事者安全衛生教育修了

  • 産業廃棄物収集運搬許可

⑤迅速な対応

良い業者の特徴:

  • 問い合わせに24時間以内に返信

  • 見積もり訪問の日程調整が早い

  • 作業日程の相談に柔軟

悪い業者の特徴:

  • 連絡が取れない時間が長い

  • 約束を守らない

  • 見積もり後の連絡が遅い


5-2. 業者の種類とそれぞれの特徴

①大手造園業者

料金: 高め メリット: 保険完備、安心感、対応が丁寧 デメリット: 費用が高い、小規模作業は断られることも

②地元の植木屋・造園業者

料金: 中程度 メリット: 地域密着、継続依頼で割引 デメリット: 繁忙期は予約困難

③便利屋・何でも屋

料金: 中〜高 メリット: 他の作業もまとめて依頼可能 デメリット: 草刈りの専門性は低い、効率悪い

④個人の草刈り業者 料金: 安め メリット: 価格交渉しやすい、小回りが利く デメリット: 保険未加入が多い、品質にばらつき

⑤シルバー人材センター 料金: 安い メリット: 信頼性が高い、料金明確 デメリット: 大規模作業は不向き、予約が取りにくい

⑥農協・森林組合 料金: 中程度 メリット: 広い土地に対応、重機あり デメリット: 組合員優先、受付窓口が限定的


5-3. こんな業者は要注意!

危険な兆候:

  • 飛び込み営業で契約を急かす

  • 「今だけ特別価格」と強調

  • 前払いを要求する

  • 見積もりを出さない

  • 連絡先が携帯電話のみ

  • 極端に安い(相場の半額以下)

  • 作業後の追加請求が多い

実際のトラブル事例: 「今なら半額キャンペーン」と訪問営業があり、30,000円で契約。作業後に「予想より草が多かった」と追加で50,000円を請求された。契約書には「状況により追加費用」の記載があった。



6. 自分で草刈りする場合のコストと注意点

6-1. 道具別の作業効率と費用

草刈り鎌(手作業)

適した規模: 30㎡以下 作業時間: 30㎡で3〜5時間 費用: 1,000〜3,000円 メリット: 安い、静か、細かい作業が可能 デメリット: 時間がかかる、体力的にきつい

電動刈払機(充電式)

適した規模: 30〜100㎡ 作業時間: 100㎡で2〜4時間 費用: 8,000〜25,000円 メリット: 静か、軽い、メンテナンス楽 デメリット: パワー不足、連続使用時間が短い

エンジン式刈払機

適した規模: 50㎡以上 作業時間: 100㎡で1〜2時間 費用: 15,000〜40,000円 メリット: パワフル、広範囲対応 デメリット: 重い、うるさい、燃料が必要

乗用草刈り機

適した規模: 500㎡以上 作業時間: 500㎡で1〜2時間 費用: 200,000〜500,000円(レンタル:15,000円/日) メリット: 超効率的、疲れない デメリット: 高額、保管場所必要、平地限定


6-2. レンタルvs購入の判断基準

レンタルが向いている:

  • 年1〜2回しか使わない

  • 保管場所がない

  • 初期投資を抑えたい

  • 色々な機種を試したい

購入が向いている:

  • 年3回以上使う

  • 保管場所がある

  • 長期的にコストを抑えたい

損益分岐点: 刈払機レンタル:4,000円/日 年3回使用で5年間:60,000円 → 購入価格30,000円なら2年で元が取れる


6-3. 安全作業のための注意点

必須の安全装備:

  • 防護メガネまたはフェイスガード:1,000〜3,000円

  • 長袖・長ズボン(厚手):3,000〜5,000円

  • 安全靴または長靴:3,000〜8,000円

  • 手袋(革製推奨):1,000〜2,000円

  • 耳栓またはイヤーマフ:500〜2,000円

合計:8,500〜20,000円

これらを「もったいない」と思わないでください。

実際の事故例:

  • 飛び石が目に当たり失明寸前

  • 刈払機の刃が足に当たり大けが(20針縫合)

  • 草の中のスズメバチに刺されてアナフィラキシーショック


6-4. 作業効率を上げるコツ

時間帯:

  • 早朝(6〜9時):涼しく、露で草が倒れやすい

  • 夕方(16〜18時):日差しが弱い

  • 避けるべき:10〜15時(熱中症リスク大)

作業順序:

  1. 障害物(石、枝等)を除去

  2. 境界線から刈り始める

  3. 外周から内側へ

  4. 高い草から先に刈る

効率化のテクニック:

  • 草が湿っているときは刈りやすい

  • 刃は定期的に研ぐ(切れ味維持)

  • 無理な姿勢を避ける(腰痛防止)

  • 30分ごとに休憩


6-5. 自分でやる場合の時間とコスト

100㎡の空き地を自分で草刈りする場合:

初回(道具購入):

  • 刈払機:25,000円

  • 安全装備:10,000円

  • 混合ガソリン:1,500円

  • 合計:36,500円

2回目以降:

  • 混合ガソリン:1,500円

  • 刃の交換:1,000円

  • 合計:2,500円/回

作業時間: 2〜4時間/回

年3回×5年間のコスト: 初回:36,500円 2〜15回目:2,500円×14回=35,000円 5年間合計:71,500円

業者に依頼した場合: 30,000円×3回×5年=450,000円

節約額:378,500円(84%削減)

ただし、自分の労働時間(2〜4時間×15回=30〜60時間)を時給1,500円で換算すると45,000〜90,000円の「機会費用」がかかっていることになります。



7. よくあるトラブル事例と対処法

トラブル1:作業後の高額な追加請求

事例: 見積もり:25,000円 作業後の請求:65,000円 理由:「予想より草が多かった」

対処法:

  • 契約前に「追加費用が発生する条件」を明記してもらう

  • 「この見積もりが確定金額か」を確認

  • 作業開始前に「追加費用が発生する場合は事前連絡」を約束してもらう

  • 書面での契約が重要


トラブル2:隣地の植栽を誤って刈られた

事例: 草刈り作業中に境界を越えて隣地の低木を刈ってしまった。隣人から30万円の賠償請求。

対処法:

  • 事前に境界を明示(目印を設置)

  • 業者の損害賠償保険の確認

  • 作業前の現場立会い


トラブル3:作業中の騒音でクレーム

事例: 早朝6時から刈払機を使用し、近隣住民から「うるさい」と苦情。警察沙汰に。

対処法:

  • 騒音規制条例を確認(多くの自治体で8時〜19時まで)

  • 事前に近隣へ挨拶

  • 日曜・祝日は避けるか午後に実施


トラブル4:刈った草が隣地に飛散

事例: 強風の日に作業し、刈った草が隣地に大量に飛散。清掃費用2万円を請求された。

対処法:

  • 風の弱い日を選ぶ

  • 境界側は手作業で丁寧に

  • 作業後の清掃を徹底


トラブル5:不法投棄物を発見

事例: 草刈り作業中に産業廃棄物(建材)を発見。業者から「撤去費用30万円」を見積もられた。

対処法:

  • 事前に不法投棄がないか確認

  • 発見したら写真を撮り警察に通報

  • 行政の不法投棄対策課に相談

  • 撤去命令が出る前に自主的に対処


トラブル6:作業の質が低い

事例: シルバー人材センターに依頼したが、刈り残しが多く、1ヶ月後に再び雑草が生い茂った。

対処法:

  • 作業完了時に立会い確認

  • 不満があればその場で指摘

  • 写真を撮って記録

  • やり直しを依頼(契約内容次第)



8. FAQ:草刈りに関するよくある質問

Q1:草刈りの最適な時期・頻度は?

A: 年に2〜3回が標準です。

理想的なスケジュール:

  • 1回目:5月下旬〜6月上旬

    • 梅雨前に刈ることで夏の繁茂を抑制

  • 2回目:8月中旬〜9月上旬

    • 夏に伸びた草を刈り取る

  • 3回目:10月下旬〜11月上旬

    • 冬前の最終刈り、種を落とす前に

放置厳禁の時期:

  • 6月〜8月(最も成長が早い)

  • この時期を逃すと草丈が1m以上に


Q2:草刈りをしないとどうなる?

A: 様々な問題が発生します。

1年放置した場合:

  • 草丈:50cm〜150cm

  • ハチ、ダニ等の害虫繁殖

  • 蛇が住み着く可能性

  • 不法投棄の対象になりやすい

  • 近隣からのクレーム

3年放置した場合:

  • 灌木化(木質化)して通常の刈払機では刈れない

  • 草刈り費用が通常の2〜3倍に

  • 境界が不明確になる

  • 行政指導の対象に


Q3:除草剤と草刈り、どちらが良い?

A: 状況により使い分けましょう。

除草剤のメリット:

  • 作業が楽

  • 根から枯らせる

  • コストが安い(100㎡で3,000〜8,000円)

除草剤のデメリット:

  • 環境への影響

  • 土壌への蓄積

  • ペットや子供への危険性

  • 完全に枯れるまで2〜4週間

  • 近隣への影響(散布時の飛散)

草刈りのメリット:

  • 即効性がある

  • 環境に優しい

  • 選択的に刈れる

草刈りのデメリット:

  • コストが高い

  • 根が残るのですぐ生える

  • 労力が必要

推奨: 基本は草刈り、駐車場や砂利敷きの部分には除草剤を使い分ける。


Q4:防草シートは効果がありますか?

A: 適切に施工すれば非常に効果的です。

防草シートの費用:

  • 材料費:300〜1,500円/㎡

  • 施工費:500〜1,500円/㎡

  • 合計:800〜3,000円/㎡

100㎡の場合: 80,000〜300,000円

メリット:

  • 数年間草刈り不要(3〜10年)

  • 長期的にはコスト削減

  • 雑草がほぼ生えない

デメリット:

  • 初期費用が高い

  • 景観が悪い

  • 破れると効果激減

コスト比較(5年間):

  • 草刈り年3回:30,000円×3×5=450,000円

  • 防草シート:150,000円(一度のみ)

  • 節約額:300,000円


Q5:遠方の空き地の草刈りはどうすれば?

A: 地元業者に年間契約が最適です。

対策:

  1. 地元の業者と年間契約

    • 年2〜3回の定期契約

    • 作業後の写真報告を依頼

  2. 自治体の管理代行サービス

    • 一部自治体で実施

    • シルバー人材センター経由

  3. 管理会社に委託

    • 不動産管理会社

    • 空き家管理サービス

    • 費用:3,000〜10,000円/月+草刈り実費

  4. 隣地所有者に依頼

    • 謝礼を払って管理してもらう

    • 相互協力関係を構築


Q6:草刈り後の土地活用方法は?

A: 状況に応じて様々な選択肢があります。

短期的活用:

  • 月極駐車場:月10,000〜30,000円/台

  • コインパーキング:初期費用0円、収益分配

  • 資材置き場として貸す:月30,000〜100,000円

長期的活用:

  • アパート・マンション建設

  • 戸建て分譲

  • 太陽光発電:300〜500万円/10年間

手放す選択肢:

  • 売却

  • 寄付(自治体・国)

  • 隣地所有者に譲渡

維持費がかさむなら、早めの活用・処分を検討しましょう。


Q7:草刈り費用は確定申告で経費にできる?

A: 用途によります。

経費にできる場合:

  • 賃貸経営している土地:経費計上可能

  • 事業で使用している土地:経費計上可能

  • 駐車場として貸している:経費計上可能

経費にできない場合:

  • 自宅の庭

  • 自己使用の別荘地

  • 何も使っていない空き地(資産管理費用として不可)

税理士に相談することをお勧めします。


Q8:相続した土地の草刈り義務はある?

A: 相続した時点で所有者責任が発生します。

法的義務:

  • 民法717条(土地工作物責任)

  • 自治体の空き地管理条例

  • 近隣への配慮義務

対応が必要なケース:

  • 近隣から苦情が来た

  • 自治体から指導があった

  • 道路に草が伸びている

  • 害虫が発生している

相続放棄も検討: 維持費が収益を上回る場合、相続放棄(3ヶ月以内)も選択肢の一つです。



まとめ:賢い草刈り費用の抑え方

基本的な相場

100㎡(約30坪)の平地:

  • 繁忙期(夏):25,000〜35,000円

  • 閑散期(冬):18,000〜28,000円


費用を半額にする戦略

最も効果的な組み合わせ:

  1. 冬場に依頼(10〜30%削減)

  2. シルバー人材センター利用(30〜50%削減)

  3. 刈り草処分は自分で(10,000〜50,000円削減)

  4. 複数社見積もり(10〜20%削減)

実例: 夏の一般業者:40,000円 ↓ 冬のシルバー人材+刈り草自己処分:15,000円 削減率:62.5%


年間スケジュールの提案

年3回プラン(標準):

  • 6月上旬:25,000円

  • 9月上旬:25,000円

  • 11月上旬:20,000円(閑散期割引)

  • 年間合計:70,000円

年2回プラン(最低限):

  • 6月中旬:25,000円

  • 10月下旬:20,000円(閑散期割引)

  • 年間合計:45,000円


長期的な対策

5年以上保有する予定なら:

  1. 年間契約で15〜30%削減

  2. 防草シート施工を検討(初期費用高いが長期的には削減)

  3. 土地活用で収益化(駐車場等)

  4. 売却・寄付の検討(維持費が負担なら)


最も重要なこと

草刈りを怠ると:

  • 行政代執行で通常の2〜3倍の費用

  • 損害賠償請求で数十万円〜数百万円

  • 近隣トラブルで精神的負担

年数万円の草刈り費用は「必要経費」と考え、適切に管理しましょう。

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